B.E.S.T. INNOVATION〜40代後半からの留学〜
IRCADでは、医師対象のみならず、技術者(エンジニア)やバイオケミストリーをやっている人なども対象にしたコースがあります。
それが、B.E.S.T.です。
Business Engineering and Surgical Technologiesの略です。
4年前から年に1回行っていて、約30人の参加者のうち、半分がエンジニアです。
残りは、医学生やレジデント(医師になって1、2年)の若手です。
講師は、Eugene CHEN, Mark BLUMENKRANZ, Amir ZSOLD, Fred MOLLなどなど。
1週間、月曜日から土曜日までビッシリのカリキュラムでした。
縫合や腹腔鏡手術、内視鏡などをアニマルラボで体験したり、イノベーションの講義を聞き、グループに分かれプロトタイプを作成し、最後に発表するというものがあったり、盛りだくさんでした。
自分もFacultyの一人として、研修の指導に参加しました。
これは、IRCADへの感謝でしょうね。
外科分野のイノベーションは、日進月歩で、そのために必要なこと、お金の話、時間の話などビジネススクールのような講義でした。参加者の真剣さがすごかったです。
特許の話やどこからお金を引っ張ってくるのかとか、具体的な話も多かったです。
日本でもお金の話をダイレクトにする必要があります、きっと。
イスラエルのAmir ZSOLD氏からの話では、Da VinciやEndoGrabなどの話もあり、プロトタイプからどれくらい時間がかかったとか、イノベーションを起こす人って常識に縛られないことが必要なんだなって思いました。
中には、外科医の仕事はコンピューターにやってもらった方が成績が良くなり、いずれそういう時代がくるかも、という極論を述べる人もいました。
いろいろな発想や分野の最前線でやっている人の話に触れることは刺激になりますね、とっても。
いつか、日本でもこのような外科医と技術者の若手が一緒にチームとして研修するということを企画できたら良いなと思いました。