DrKameのブログ

フランスのストラスブールへ1年間の留学、その体験談をお伝えします

Essenでの手術見学〜40代後半からの留学〜

7月19日(日)にドイツのEssenへ移動。

駅から徒歩20分のHotel Webersにチェックイン。ここのホテルはいわゆるビジネスホテルといった感じ。部屋には冷蔵庫がない。

前回のザルツブルグで忘れてしまったスリッパも持ってきたので、快適。

しかし、コンセントのアダプターを忘れたことに気がつき、フロントへ行き借りることができるか聞いた。

もちろん、日本のコンセントとのアダプターはなかったが、Macの電源部は頭の部分だけ外れるため、この部分のみを借りることになった。

 

翌日から病院へ。

朝7時半に"KLINIKEN ESSEN-MITTE"という病院へ行き、Prof.Walzのオフィスへ行った。

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朝患者さんの甲状腺エコー、その後カンファレンス。

カンファレンスは、最初昨夜来た患者さんのX線写真を見た後、今日の患者さんの画像をチェック、それから入院中の患者さんの簡単な話といった感じ。

その後手術へ。

手術は、8時半ごろから始まります。そこ時間には患者さんは入室しており、消毒、ドレーピングが終わって外科医が来るのを待っています。

手術の終わることには、手術室の前室で次の患者さんが麻酔をかけれていて、挿管やCVなどすべて終わっています。そのため、手術が終わるとすぐに患者さんは退室し、掃除して次の患者さんが入ってくるという流れ作業的感じ。手術が終わって次の手術が始まるまでに1時間前後でした。

 

ここの手術数は年間3500件くらい、外科医は15人、外科の手術室は3部屋(もちろん月ー金)、内容としては、Endocrine surgeryが売りの病院なため、甲状腺、副腎などが多く、そのほかにヘルニア、胆嚢などの良性疾患から食道癌、胃癌、大腸癌といろいろとやっていました。

自分がいる間に胃癌の手術が3件もあり、すべて助手させてもらい、日本ではこうしているとか、いくつかのアドバイスをすることができました。

甲状腺手術、副腎手術、胃手術、大腸手術など多くの手術に入りましたが、一番印象的だったのか、この病院の売りでもある副腎手術です。

副腎に対する後腹膜アプローチによる腹腔鏡手術でした。

30分前後の手術で、肥満でなければ単孔式腹腔鏡手術も可能で、理にかなった手術だと思いました。

いろいろなコツを教えてもらい、手で確認させてもらったので、これは導入していきたい術式だと思います。

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開腹手術にもいくつか助手させてもらい、合計16件の手術を見ることができました。

Endocrine surgeryを学びたい医師には良い病院です。実際にアイルランドから医師の2ヶ月研修に来ていました。

 

日本の手術とは、共通している部分は多いものの、やり方というか考え方が違う部分があり、ビックリしたこともあります。(例えば、手術終了直前に尿道バルーンを入れる代わりに皮膚から膀胱へ直接管を入れる(膀胱皮膚瘻)ことなど。)

 

海外へ出て日本でやっていたことを見直せる機会があることに感謝です!